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⚪︎⚪︎系ファッションではくくれない、「場面」でファションをコーデする女子大生。

December 30, 2015

こんにちは、「沙弥の未来インサイト」第2回目の更新です。
今回は、私たち世代が持つファッションに対するインサイトとそこから生まれるマーケットについて取り上げます。

 

 ◆○○系では既にくくりきれない、女子大生のファッション事情

大学生の皆さんは自分のファッションを、いわゆる「何系」だと思いますか?1つの系統にしぼれない、という人も多いのではないでしょうか。まさにそれが私たちの世代のファッション感覚なのです。曜日によって気持ちに変化を付けて楽しんだり、今日の予定や会う人を想定して「見られたい自分」を自然に演出したりしています。

下の写真は小々馬ゼミのスーパーバイザーである4年生の大木田采弓さんの1週間のコーディネートです。毎日違う系統の服を着て楽しんでいる様子が伝わってきます。(私は日曜日の采弓さんが好きです!)

いつきさん

 

◆ファッション誌低迷の一方、日常のファッションをシェアするSNSが人気 

以前までは、ガーリー系、お姉系、ギャル系、ストリート系、原宿系など、販売される雑誌ごとにファッションの系統が付随した後に確立していくのが一般的でした。しかしこのような「○○系」を創り出してきたファッション雑誌は年々売上が低迷しています。一方では一般人の日常的な場面におけるコーディネートをシェアするSNSアプリ「WEAR」が知名度をあげています。

wear_smart_phone

「WEAR」を参考にする若者たちにとってのおしゃれは、系統を問わず手頃な価格の服をいかに「自分らしく場面に合わせて着ることが出来るか」です。この感覚は「私は⚪︎⚪︎系ファッション」という属性がアイデンティティの証であった親世代のおしゃれ意識から明らかに変化しています。

 

 ◆属性をくくって生み出す市場から、場面を深く観察することで生まれる市場へ

コト志向の世の中で、ファッションにかける金額は年々下がっており、若者の「ファッション離れ」という言葉もよく耳にします。しかし実際には若者の心がファッションから離れた訳ではありません。○○系で属性をくくるセグメントが機能しなくなったために、一人ひとりのファッションについて一部分一場面からその人の全てを想像することが難しくなっただけなのではないかと思います。ファッションに限らず、「○○離れ」という言葉を使う裏には、その市場に対する生活者のインサイトを理解しきれない企業のもどかしさを感じてしまいます。

現在は、自己アイデンティティの表現手段が実に多様になりました。私たちは、自分がどんなファッション系統なのかだけではなく、今日その服を着て誰とどこへ行って何をするのかという「場面」での自己表現へと変化させています。市場はクラスターグループ(属性)ではなく「場面」に生まれるようになっていくのです。先ほど紹介した「WEAR」のようなアプリから、生活者の日常を深く観察し「場面インサイト」を発見することがマーケットを創造することと捉えられるようになっていくのではないでしょうか。この市場の捉え方は決してファッションだけに止まりません。他の業界、カテゴリーにおいても、生活者の場面を捉えて深層心理までを観察するインサイトマーケティングが同じように求められていくと考えます。 

文責:相澤沙弥