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[Hot Safari]若者はなぜ「マイコレバッグ」にはまるのか?

March 04, 2016

お久しぶりです、1期生の今井理恵です。

  現在、若者を中心に流行している「マイコレバッグ」をご存知でしょうか。 「マイコレバッグ」の「マイコレ」とはMy collectionの略で、自分の好きなアニメやゲームなどのキャラクターグッズを集めたものをバッグの表面に飾ったものを言います。沢山のグッズが飾られており、見ていて痛々しいことから通称「痛バッグ」とも呼ばれております。

  以前、TBS系列で放送されている朝の番組「あさチャン!」でも取り上げられることによって話題になりました。  

   今回は、私が実際に所有してみて感じた「マイコレバッグ」のヒットから分かる若者のインサイトについてご紹介します。

◆愛情表現の発信から、同じ作品が好きな仲間との繋がりへ。

うたの☆プリンスさまっ♪ 痛バッグ
ゲーム「うたの☆プリンスさまっ♪」より愛島セシル(写真左)とユニット「QUARTET★NIGHT」の美風藍を基調にしたマイコレバッグ(写真右)

 

まず、私が所有してみてわかったことをご紹介します。写真は以前、友人と遊んだ際に撮影したマイコレバッグです。マイコレバッグを持とうと思ったきっかけは手元のグッズが増えたことから、まとめて飾れて持ち歩けるバッグが欲しいと考えたためです。  

1つのバッグの表面に自分の好きなキャラクターを飾るということは、そのキャラクターをどのように愛しているのかを自分なりに表現できる1つのツールへと変化させることです。

  特に自分の好きな作品が参加しているイベント会場では、参加者の持っているバッグを見ることでその人の好きなキャラクターを一目で判断できます。そのため、マイコレバッグをきっかけにして共通の趣味を持つ人と繋がりを持てる効果があるのです。  

◆ブランド物のバッグより、自己表現をするバッグが価値のある時代へ。

ここからは、発見した私たち若者の価値観に関するインサイトについて紹介します。「マイコレバッグ」の流行から、ブランド物のバッグを持つことで自分のステイタスを上げたいという価値観から、自分でカスタマイズできるバッグを持つことで自分らしさをアピールしたいという新たな価値観が表面化されたように思います。  

これまでの価値観では、ヴィトンやコーチといったブランド物のバッグが自分の「ステイタス」を上げるモノとして消費されてきました。この背景にはテレビや新聞、ファッション雑誌などマスメディアから与えられた一律の価値観があると考えます。一方で、現在はPCやスマホなどのパーソナルデバイスが増えたことで、多様な考え方が生まれやすい環境へと変化しました。現在では「ステイタスを認められたい」という欲求は薄れてきていると言えます。  

それでは、これから先「ステイタスを認められたい」という承認欲求に代替するのはどの様な価値観でしょうか?それは、「自分らしさを創造すること」と考えます。マズローの欲求五段階説の頂点にある自己実現欲求を満たす行為です。  

私たち若者は「なりたい自分・見られたい自分」を表現し自分の理想を友人や仲間たちとシェアすることに魅力を感じている。これが私のインサイトです。

◆「マイコレバッグ」の今後の流行に期待!

  「マイコレバッグ」は現在ではゲームなどサブカルチャーが好きな若い女性に人気を集めていますが、今後はより多くの人々に受け入れられ新たな文化になると予想します。

イノベーター理論
出典*マーケティングWiki ~マーケティング用語集~より

 

新しい製品/サービスの市場浸透理論を引用すると、「マイコレバッグ」の普及はアーリーアダプターからアーリーマジョリティ(前期追随者)へと差し掛かっている過程と言えます。「マイコレバッグ」の主流はこれまでトートバッグ型のものとされてきましたが、最近ではリュックやクラッチバッグ型など様々な形態に多様化を見せていることから、今後も流行が広がることが予想されます。

「自分でカスタマイズする」ということは今後のトレンドに大きな影響を与えそうです。

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文責:今井理恵