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Day 5 : 私達にスマホを与えてくれた世代が知らない私達のSNS活用術。

March 31, 2016

こんにちは、1期生の今井理恵です。

今回は、3月よりAmazonで販売される書籍『2020年のマーケティングはこう変わる』の第3章の内容からキーワードをピックアップして紹介させていただきたいと思います。私は第3章のリーダーをやらせていただきました。

第3章では『世代でもない、地域文化でもない。私たちが発見した新たなコミュニティから見る今後の課題』として「ゆとり世代」と「アクティブシニア」と呼ばれる2つの世代が一堂に会して行ったダイアローグ座談会の模様をレポートしております。

2020年のマーケティングはこう変わる 座談会
写真:『2020年のマーケティングはこう変わる』より

 

アクティブシニアと私たちの関係性で今回注目したのは「アクティブシニアは私たちにスマホを与えてくれた世代でもある」という点です。

今の30代前後の世代は新しい技術を開拓していき自ら購入に至ったケースが多いと思います。それに対し、現在20代前後の私達ゆとり世代は小学校の頃から一人一台パソコンを使う授業があり、わたしの周りには「小学生の時なんとなくホームページ作るのにはまっていた。」「友達と夜までオンラインゲームをしてた。」という人が男女問わずいます。そしてこの頃から身の安全のために携帯を持たされるようになった世代でもあります。

高校1年生(2010年)の6月にiPhone4が発売され続々とガラケーからiPhoneに機種変更をしていきました。このように私達は環境から入り、タブレットを使いこなすようになったと言えます。

そんな私たち世代とアクティブシニア世代との座談会で、1つのキーワードとして出てくるのがバーチャルなコミュニティ(SNS)です。今の社会になくてはならないSNSは若者にとってどのような存在であるのでしょうか。SNSには私達特有の使い方があることがわかった。書籍の導入編として今回はツールとしての3つの側面を紹介します。

SNSは「場面」を切り取る自己表現ツール

この捉え方を大きく象徴しているのは、写真共有アプリ「インスタグラム」です。私たちの生活には物心ついた頃からPCや携帯電話が存在しスマートフォンを「スマホ」として自然に使いこなしています。当然ながらSNSの存在が私たちの価値観に大きな影響を与えました。モノ志向からコト志向へと価値観が変化していく時代に育ち、高いブランドモノを買うよりも魅力的な経験をするコトに重きを置いております。私たちは自分の心の中に思い出として留める「コト」を写真に撮ることで「モノ」へと変換し、より一層実感できる経験価値としてSNS上にストックすることを楽しんでいるのです。

「場面」を切り取る自己表現ツールという捉え方をより詳しく考察されている記事はコチラ↓

女子大生の自己表現はインスタグラムにあり!―紗弥の新世代インサイト

SNSは「なう」を調べる情報ツール

この捉え方はTwitter のサービス利用が最も象徴的と言えます。株式会社オプトが2014年に行った「Twitter利用実態の調査」によると、Twitterの利用目的は「趣味などプライベートの情報収集」「自分の楽しみのため」が多いことが分かりました。

オプト 調査結果 twitterの利用目的
引用文献:http://www.opt.ne.jp/news/pr/detail/id=2341

 

  私たちが小学生のころ、まだ携帯電話を与えられる前には、みんなが同じ時間に同じTV番組を見て次の日に学校で感想を言い合ったりモノマネをしていました。現在では、そのようなことがSNSへと移り変わってきていることは多くの人が想像できることでしょう。若者のテレビ離れという言葉が大きく広がっておりますが、私はただ多くの人が利用するメディアがテレビからSNSへと変化したというだけではないと考えます。その理由は、SNSの情報は大きな話題から身の回りの小さな出来事まで多くの人が閲覧できるようになったためです。「飼っているペットが面白いリアクションをした。」「地元に面白い看板があった。」これらは一般的なニュースではなかなか報道されないことです。しかしながら、これらをSNSに流すことで周囲の人々がどのようなものに興味を示しているかが拡散数やいいねの数で顕著につかむことが出来ます。また、SNS上で繋がっている人がシェアする情報は、その人がどのようなものに興味をもっているのかで個性をみることができます。つまり、メディアの変化によってこれまで大衆的であった情報がより身近なものになったと考えます。

SNSはまだ知り合えていない人とつながるツール

この捉え方もTwitter のサービス利用が最も象徴的と言えます。同調査によると、Twitterの利用者の約3割は複数のアカウントを保持していることが分かりました。

オプト 調査結果 複数アカウントの利用
引用文献:http://www.opt.ne.jp/news/pr/detail/id=2341

※対象:Twitterユーザー(週1日以上利用者) (n=352)

  アカウントの使い分けにも様々な用途がありますが、本書の中では若者の価値観の多様化から細かく分かれた趣味の中から自分と近い人とつながるためにアカウントを使い分けているケースをご紹介しています。年代や生活地域にとどまらない人とつながることは、今後より自然なものとなっていくと考えます。これからもSNSを良い方向に活用していくことで、より世界の絆が結ばれる世の中になれることを願っています。

文責:今井理恵