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青春とSNSが鍵!高校生を狙う飲料プロモーション

May 05, 2016

「沙弥の新世代インサイト」第6回。
今回は、飲料の広告プロモーションをとりあげます。

ここ数日汗ばむ陽気が続き、春から夏への移り変わりを感じます。そんな中飲料の販促プロモーションが目につくようになりました。今回は高校生中心の若い世代をターゲットとしたクリエイティブが顕著な、

・ポカリスエット

・Berry MATCH

・C.C.スポーツ

の3点のプロモーションを見ていきます。

 

◆ポカリスエットが描く強く夢を追う高校生

 ポカリスウェットのプロモーションからは、強くてしたたかでクールな高校生をイメージします。「君の夢は僕の夢」という歌詞が耳に残ります。私はこのCMを見るたびに高校に戻りたくなると同時に、自分がターゲットではないことが深く刻み込まれます。。

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渋谷のハチ公と電車内の交通広告を利用して「#ポカ写」の募集をしています。ポカリスウェットによって潜在能力が引き出された写真、つまり遠近法や加工・編集を駆使した面白い写真を撮り、#ポカ写のハッシュタグをつけてアップすることを呼びかけています。優秀作品には雑誌Popteenに掲載されるという副賞があります。

さっそくインスタで#ポカ写を検索すると、約250件の写真が出てきました。仲間内で1人1本ポカリを買い、試行錯誤しながら撮影をする放課後の雰囲気が浮かびます。

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◆淡くて甘酸っぱくて少しダサい、BerryMATCH高校生
出典*ビタミン炭酸MATCHスペシャルサイトより
出典*ビタミン炭酸MATCHスペシャルサイトより

 

MATCHの姉妹商品Berry MATCHのプロモーションには広瀬すずさんを起用し、初恋の甘酸っぱい気持ちとベリーの味を掛けてプロモーションしています。キービジュアルとCMからは淡くてきれいでちょっぴりダサい高校生活が彷彿とさせられます。

出典*ビタミン炭酸MATCHスペシャルサイトより
出典*ビタミン炭酸MATCHスペシャルサイトより

オウンドメディアを見てみると、「#MATCH学園」のハッシュタグをつけて青春の1ページを投稿しよう!というプロモーションが。インスタを検索して見るとサンプリングやイベントでの写真がたくさん出てきました。

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インスタはツイッターと比較して拡散力に欠ける上、テキストではなく写真がメインなので、波及の状況やデータ解析が難しいツールです。したがってインスタを利用したプロモーションの際にはこのようにハッシュタグを付けるよう促す必要があります。

 

◆面白さと新しさを若者世代に訴求するC.C.スポーツ 

C.C.レモンの派生商品で、スポーツ中にごくごく飲める微炭酸を売りにプロモーションを行っています。松岡修造さんをスポーツの妖精役に起用し、スポーツをする若い世代を中心に訴求しています。

オウンドメディアでは、
スポーツ中に炭酸はアリかナシかという事前アンケートの結果、
「ナシ」が約8割。

実際に飲んでみて投票!
投票者にはLINEスタンププレゼント!
というプロモーションを行っています。スポーツ炭酸飲料という新規市場を開拓する上でまずテストを促す仕組みが出来ています。

CMの最後にも「これアリ~!」という言葉が流れるように、私たちの世代は日常的に「アリ」「ナシ」で物事を判断していることに気が付きます。例えば「来月ディズニー行かない?」「アリ!」というように、誰かの提案に対してアリナシを使います。この場合の「アリ」は「OK」と同じ意味ですが、約束よりゆるく「その提案ひとまず賛成」というニュアンスです。若者特有の微妙な距離感が表れた言葉を使用してプロモーションをしています。

 

◆若者世代の仲間意識を利用し創造性を生みだす余白を委ねるプロモーション

 主に高校生という同じターゲット設定をした同じ飲料カテゴリのプロモーションタイプを見てみました。それぞれクリエイティブのアプローチの仕方が異なり非常に面白いです。共通している点は「青春」のシーンであることと、SNSをプロモーションに絡ませている点です。特に「ポカ写」は高校生間特有の仲間意識やお金をかけずに盛り上がれる要素に食品が絡み、創意工夫する余白を委ねている点が興味深いです。このような手法をとる場合「どのように盛り上げていくのか」が効果に大きく影響していくと考えます。

 

◆若者世代が持つ多面性により一人当たりの「刺さる面積」は広い

この3つのアプローチは1人の「私」という高校生に全て刺さると思います。スタイリッシュに強く夢を追う「私」、甘酸っぱくて淡くて少し滑稽な「私」、新しくて面白い事が好きな「私」。3通りの異なる人物像を描いているようですが、高校生が持つ多面性によって想像して描くターゲットの数以上にたくさんの好感や共感が生まれているのではないでしょうか。

今の高校生はリアルなコミュニティに加えてネット上でも複数のコミュニティに参加し、それぞれで違った自分を持っています。自分の「使い分け」能力に長けている現在の高校生は「これは自分に向けたプロモーションだ」と認知する受け入れ口が大人に比べて広く構えられています。

以前、私たちの世代は属性でのセグメントが難しいという記事を書きましたが高校生の世代にもそれは当てはまり、高校生特有の共通インサイトを発見し最大限の好感を生む施策がより活きると感じました。

 

これから夏になり、のどを渇かした高校生が校内の自動販売機の前に立ったとき、どのような動機付けで何の飲料を選ぶのかとっても気になります^_^

 

文責:相澤沙弥