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タイ・バンコクでフィールド市場調査を実施しました

September 10, 2017

9月4日(月)〜9月7日(木)3泊4日の旅程で、タイ・バンコクに飛び、フィールド調査を実施しました。

本年4月よりゼミ活動とは別の研究活動で「グローバルマーケティングプロジェクト(略称|グマプロ)」と称する海外市場調査研究プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトは、「日本企業の海外市場への事業進出」を仮想して、進出予定の海外市場において参入機会があるか?競合環境は?流通の事情は?ターゲット顧客層は誰?どんな生活をしているのか、価値観は?など未知の海外市場環境をユーロモニターという海外市場データベースを使用して仮説を立てていきます。企業も活用しているグローバルスタンダードなデータベースを利用するのですが、参照するデータやレポートは全て英語表記です。韓国、インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイの5つのグループに分かれて「各国市場における事業機会の報告書」を作成し8月中に報告を済ませました。

今回のバンコクでのフィールド調査は、タイの研究グループは小々馬ゼミメンバーで構成されていたのでゼミ初の海外市場現地調査の良い機会と考えて実施しました。

調査の目的は、データベースを使用したデスクトップリサーチで作成した報告書の内容が、市場のリアルな姿とギャップがないかを現地で実際に流通(売り場)やターゲット顧客の生活を観察することで検証し報告書を精緻化するためです。

今回の調査カテゴリーは「美容サプリメント」でしたので、まず、当該市場のマーケティングスペシャリストを企業訪問し、タイ女性のライフスタイルや美容に関する価値観、チャネルの状況についてご教示いただき、視察すべきトレンドのショップなどたくさんの現地情報をいただくことができました。

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その後のフィールド調査では、チャネル(ショップ)を視察していきます。高級商品を扱う百貨店、高級ショッピングモール。若者が集うファッションビル。ドラッグストア。そして、庶民的で値ごろ感のある商品が中心のハイパーマーケット、コンビニと一通り見ていき、取扱商品、顧客層の差異を確認します。

視察した中で、印象的だった新しいトレンドのショップを紹介します。バンコク最大の繁華街、サイアムエリアに2014年にオープンした「サイアムスクエア・ワン」ここは、若者向けのSC(ショッピングセンター)で、原宿ラフォーレ、渋谷109のようなファッションビルなのですが、地下1階にオープンした「EVEANDBOY the underground」という”コスメの殿堂”と謳えるような商品を美しくプレゼンテーションするショップです。

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驚いたのはその外観。エスカレータを地下に降りる途中から、ガラス全面張りの巨大な展示会会場のような審美な空間が目に入ってきてワクワクします。入口から右半分はコスメゾーン。百貨店でカウンター販売している高級化粧品ブランドが揃っていますが。ここではセルフ販売(棚から取って購入)のため、店員に気兼ねすることなく商品を試すことができます。そのためか、ショップ内はJKではなくTK・女子高校生であふれていて、化粧品ブランドにとっても将来顧客の若年層に対する絶好のブランドプレゼンテーション機会になっていると感心しました。

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そして、入り口から逆のエリアはパーソナルケアゾーン、ヘアケア、スキンケアなどドラックショップで扱っている商品が、照明に照らし出されて美しくディスプレイされています。日本のドラッグショップとの違いは、ブランドごとの棚が並び、それぞれにブランドの特徴を魅力的にプレゼンテーションしていることです。競合商品と横並びではないので、単品の価格訴求よりもブランドトータルでのケア・ソリューションを魅力的に提案できるのですね。

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日本ではPLAZAのメイクアップなどはこのようになっていますが、過去日本に参入した「Boots」や「Sephora」はなかなか受け入れられずに撤退してしまいましたね。「EVEANDBOY 」のような新業態が近いうちに日本市場に上陸してくる予感がしました。

さて、夜になりました。こちらは、富裕層のナイトライフ観察シーンとしておきましょう。バンコクナイトといえば「ルーフトップ・バー!」、高層ビルの屋上56階からバンコクの夜景を360度見渡せる「RedSky」でのスナップです。

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調査に参加してくれた、萩原、高橋、榎本、山下の4名、お疲れ様でした。バンコクは蒸し暑くショップ巡りはたいへんだったね。今回の現地調査を通じて、グローバル情報ネットワーク社会において大概の情報はデジタルデバイスで入手できデスクトップリサーチでマーケティングレポートを作成することはできるけれど、市場の真実・インサイトは現地に赴いて自分の目で観察し、現地の人に聞き込みを行うフィールド調査を行わないと真のリアルはわからないことを実感できたのではないかと思います。

これからもゼミ活動で定期的に海外企業訪問、現地フィールド調査に出向きましょう!

文末に、アユタヤ、バンパイン宮殿でのオフショットを1枚!

ขอบคุณ ครับ/ค่ะ

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文責|小々馬