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コーヒーの第4の波

May 20, 2018

数年前、話題になったのは「サードウェーブ(第3の波)」。このときは「農園の違い」に注目が集まりましたが、今回は「栽培方法の違い」や「誰が淹れたか」が問われるといいます。

21世紀を迎える頃から、コーヒーはどんどん進化してきました。その進化の中身は、ひとことでいえば『見える化』であります。

 

これまでの背景

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「ファーストウェーブは、日本では戦後の高度成長期の1970年代。コーヒーの普及が一気に進み、喫茶店の数も増えました。今でも有名な『ブルーマウンテン』などの銘柄が出始めたのも、この時代。これらの普及を主導したUCCやキーコーヒーはコーヒー焙煎業、カリタやメリタは抽出機器の企業です。ただしコーヒーは『ブレンド』(複数の豆を混ぜる)で、家庭ではインスタントコーヒーを楽しむ時代でありました。
「セカンドウェーブ」と「サードウェーブ」を主導したのは、今でもおなじみの米国系カフェチェーン店。「スターバックス」の影響で、コーヒーやドリンクメニューの開発が進みました。日本の喫茶店文化に影響を受けた「ブルーボトル」に注目が集まり、同社が注目した日本の老舗メーカー・ハリオの「V60」や「サイフォン」といった機器も脚光を浴びました。

セカンドウェーブは2000年頃から始まったとされていますが、それまで『コーヒーの品種の違い』でしかなかったのが、『国や産地の違い』が注目されるようになり、一般的なコーヒー豆と区別する『スペシャルティコーヒー』という概念も生まれました。それが進んで、サードウェーブで起きたのは『農園の違い』です。コーヒー生産国や産地の中でも、優れた取り組みをする農園と、そうでない農園に分かれます。農園が良質のコーヒー豆を出品して競い合う『品評会』も盛んになりました。
この流れを受けたのが「フォースウェーブ」です。

 

第4の波は『誰が淹れたコーヒー』か

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たとえば、現在最高級のコーヒー豆の同じ農園でも、栽培場所の違いや栽培方法の違いにこだわるようになってきました。
昨年9月に行われたバリスタの国内選手権「JBC2017」(ジャパンバリスタチャンピオンシップ)決勝進出者の6人が、抽出技術やプレゼンテーション技術を競いました。
そのような活動が活発に行われる背景には、第4の波の影響が大きくあります。

「農園の『見える化』と同時に来るのは、『誰が淹れたコーヒー』かであるということ。この流れ、動きは安心・安全の面から進んでいくように思います。

それこそが「第4の波」の本質ではないでしょうか。

 

 

2018年に来る「コーヒー第4の波」の正体http://president.jp/articles/-/24076?page=2

米田未来