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Day 6 : 本を書いたら見えてきたこと

April 01, 2016

ブログリレーはいよいよ終盤、6日目に差し掛かりました。
第1章のリーダーを担当した相澤沙弥です。

今日は「本を書く」ということから見えてきたいくつかについてお話しします。人生においても今後はそうそう本を書く予定が無いと思いますので貴重な体験としてエッセイ的に書き留めていきます。

 ◆書店に並ぶ本に対する見方が変わった

私は本来出版プロジェクトの一員では無かったのですが、第1章の内容が第2章から派生したものだったため執筆作業に入る段階で本格的にメンバーに加わりました。そのため「本を書く」ということがどういうことなのか具体的にイメージできないまま作業を始めたのですが実際にやってみると、なるほどこれはすごくエネルギーのいる活動なのだということに気が付きました。そして、書店にずらっと並ぶ本に対する見方が変わり内容はもちろん、表紙のデザインやフォント、紙の触り心地まで気にするようになりました。出版プロジェクトを通して本には書いた人たちの思いが細部にまで込められているということを知り、また、私たちも同じように思いを込めて執筆・制作しました。

リーダーたちの”Previews 7days”を今日までお読みいただいている方ならば既にお分かりかと思いますが(^_-)

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 ◆ボリュームのある文章を正確に書く難しさ

「本を書く」にあたって最も苦労した点は、シンプルですが「自分の考えをボリュームのある文章にとにかく正確に書く」ということです。今回の書籍はwordファイルで240ページ程になりましたが分担をしているとはいえ、その一文一文に意識をしながら書き進め→チェックする繰り返しはなかなか大変でした。しかし、初版をお持ちの方から既に誤字脱字の報告をいただいております。この場を借りてお詫び申し上げます。順次訂正していきます。世に出版されている本や新聞・雑誌たちの当たり前の正確さってすごいのですね。体験をしてみてわかったことです。

 ◆本を書いている期間は自然と情報が集まってくる

本を書いているとき、私は本の内容に関する情報にとても敏感になりました。いつもならばスルーするような記事を読んでみたり電車の中での他人の会話を勝手に耳が拾っていたりします。ある期間だけでも自分の外にテーマを持っていれば、情報を受け入れる体制が自然とつくれるだけでなく、自分と向き合う態度を獲得することも出来るのだと知りました。

これから1期生全員は卒業論文に取り掛かります。また同じような体験が出来るのかと思うとわくわくします。

 ◆成果物を世に出すときに伴う生みの苦しみ

さて、ある程度原稿が揃い編集作業に入ると、今度は急に不安が発生しました。「この本が誰かの手元に届いてその人の記憶に残る」というプレッシャーです。自分たちの言葉が書籍として世に出ると当然それを受け取った人は何らかの意見を持ちます。それが突然怖くなりました。先生に相談すると、これを「ひとりの学生から公人となるアイデンティティを拡張する際の価値ある苦しみ」と言い換えて励ましてくれましたが、このような気持ちになることを全く想定していなかったので私は動揺しました。書籍が自分たち自身にも代わり得るということに気が付いた瞬間だったのかもしれません。

また、社会に出て仕事をするということは、このようなプレッシャーと戦っていくことと同義なのではないかと思いました。

 「コピーは紙とインキで作れるが、オリジナルは生命の燃焼によってしか作れない。」
岡潔(おか きよし、数学者、1901~78年)

三浦のホテルマホロバと茅ヶ崎のセミナーハウスでの合宿を終えてテスト入稿を繰り返し、やっとカタチになったのは12月のはじめでした。

完成品のページをパラパラとめくりながら、この本の価値は「オリジナリティ」にあると思いました。内容のひとつ1つの根底にはご協力いただいた企業様が持っている既に現存した「思い」や私たちを取り巻く「情報」がありますが、それを実際に体験して感じ取り、編集してつなぎ合わせる作業はいまの私たち小々馬ゼミにしか出来ないことです。

出版社から出された一般的な書籍と比べたら、拙い部分もあるかもしれません。しかしこの本は、小々馬先生が持つ情熱と縁、そして1期生が小々馬ゼミ生として充てた時間が凝縮された誰にも真似できない成果物であると自負しています。

岡潔さんの言葉のとおり、私たちの生命の燃焼によってオリジナルを生み出すことが出来たことをとても嬉しく思います。

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 ◆2期生へメッセージ

ホテルミラコスタで行われた小々馬ゼミ新年会にて、1期生から2期生にこの本を贈呈しました。2期生が1人1冊手元に抱えている姿を見て、とても誇らしい気持ちになりました。

2期生に期待することは私たち1期生を上回ることです。今年のノウハウと前例があるので時間的にも精神的にも少しは余裕を持たせてあげることができると思います。その分を内容に充ててより素晴らしい書籍をまた1年後につくりあげてほしいと心から願っています(^_-)

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文責:相澤沙弥

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