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小々馬先生推薦!「未来に先回りする思考法」を読んで

April 10, 2016

こんにちは、1期生の今井理恵です。

新学期に入り1期生は就職活動に、2期生はそれぞれが担うプロジェクトが本格的に始動しており目指す道へ勤しんでいます。

さて、春休み期間中に先生より以下の本を推薦されました。

未来に先回りする思考法

株式会社メタップス の代表取締役 佐藤航陽さんが著した『未来に先回りする思考法』です。 この本はゼミ生に是非読んでほしいと強くお奨めされました。(笑)

というのも、先日私たちが出版した研究書籍『2020 マーケティングはこう変わる』の中で小々馬先生が度々著していた、出現しはじめる未来を徹底的に観察する考え方、少し先の未来に先回りして新しい価値を提案するインスパイアブランディングの考え方に通じているというのです。

この本を読んでみて書籍を出版する際に発見した未来と共通していることを発見したと同時に、著者の佐藤さんが考える『未来に先回りするための思考パターン』に大きな気づきを得ることができました。今回は書籍を通して気づきを得たことを3つに整理してご紹介いたします。

『常に原理から考える思考法』

常に原理から考える思考法とは、『そのシステムがそもそもどのような「必要性」を満たすために生まれたのかを歴史を踏まえて考える』ことを言います。これは私たちが研究書籍で取り組んだ「出現し始める未来を徹底的に観察する考え方」と同じ方法でした。 この思考法を簡単に「カメラ」を例にすると以下のようになります。

常に原理から考える思考法 例 

このように、出現しはじめる未来を徹底的に観察するには日常生活の中で「あったらいいな」と思えるものを見つけ出し、日常生活の姿として結び付けていくことで未来を観察していくのです。

『80%は確実なもの。20%は不確実なもの。』

これは、『自分が完全に合理的な選択ができるという考え方を諦めて、不確実性を受け入れつつ意思決定を行うこと』を言います。

先日、ある会社の説明会に参加した際、質疑応答の場面でこのような質問をしている人がいました。

「より優秀な人材を採りたいのであれば経験のある中途採用を積極的に取るべきと考えるのですが、企業はなぜ新卒採用を行うのでしょうか。」

当時、本を読む前であった私は質問者の意見に共感しました。経験を持っている人はある程度の自信があり合理性が高いと考えるためです。しかしながら、書籍から『現時点ではシステムが過去の情報から導き出す『合理的』な答えが長期的に見れば必ずしも合理的ではない。』ということを読んで、新卒社員という不確実性(将来性)のあるヒトを採ることによって過去の経験からは得ることのできない新たな答えを導き出すことが可能であることに気づくことができました。

『人が未来を作るのではなく、未来の方が誰かに変えられるのを待っている。』

この言葉は、私が読んでいて最も好きな言葉です。この本を読んでいて、また書籍を出版してみて改めて感じたことは、私たちが生活をしている中でインサイト(本音)のひとつ一つが未来に繋がっているのだと感じました。必要性を解決していくという意味では「人が未来を作る」ということに違いないですが必要性は常にどこかに潜んでいるものであり、それを見つけ出すことを未来の方が待っている。これらの言葉が書籍出版の経験を通して最もしっくりとくる言葉でありました。

おわりに

先日、研究書籍出版を記念したメンバーブログ「~7days Previews~が公開されましたが、この経験を通して「マーケティングで世界をハッピーにしたい」仲間たちと共に未来を考えていくことに刺激とやりがいと感動を得ました。そしていま、私が志としていることは「未来を創造していく人々の環境を豊かにする」ことです。現在の技術の進化や社会の発展が著しいように、これからの社会はますます早く進化していくと考えます。過去は変えられないものですが、未来は次から次へと変えられるものです。そのなかで、より良い未来を創っていく人たちの環境を豊かにしていくということが今の私たちの未来を良くすること、そしてその先の世代の未来に良い影響を残していくことに違いないと考えております。

これまでのかけがえのない大学生活を胸に、今日も就活に励みます!

文責:今井理恵