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キュレーションメディア #飛翔のクローズアップBUZZ

October 26, 2016

初めまして!2期生の境飛翔です。

今月(2016年10月)から「飛翔のクローズアップBUZZ」というタイトルで、今話題の商品やサービスを流行の背景から深く分析し今後の可能性を予測していきます。

 

また、並行して同じように「そうだったのか!広告」も月間で更新していきます。

「知ったつもりの広告に新たな発見をする」、「広告を見るのが楽しくなる」記事を書いていきたいと思いますので、そちらも宜しくお願いします^^

 

 

 

キュレーションメディア

みなさん「キュレーションメディア」という言葉をご存知でしょうか?

初めて聞くと専門用語という印象しか受けないかもしれませんが、

スマホアプリの「メリー」、「グノシー」などがこのキュレーションメディアにあたりキュレーションアプリと呼ばれています。

若者、特に女子大生の情報収集のトレンドになりつつある新しいメディアのカタチ。

この「キュレーションメディア」について深く取り上げていきたいと思います。

 

 

言葉の意味を調べてみると、

キュレーションとは

 it用語として情報を収集しまとめること

 つなぎ合わせることで新たな価値を持たせ共有すること

 語源は博物館や図書館の管理者、館長を意味するcurator

と出てきます。

 

 

キュレーションアプリの具体例を挙げると、

「メリー」では美容、生活、ファッションなどに特化した記事をまとめ、

女子大生を中心に若い世代の女子というターゲットに合わせた情報を発信しています。

一方「グノシー」では意外な知識や雑学のような記事が多く電車の中などのスキマ時間をターゲットとしています。

 

どのアプリも万人受けする幅広い情報を伝えるのではなく、ターゲットを定めてそのターゲットにあった情報に特化して伝えることでより興味を持ってみてもらえるようにしています。

 

スマホが普及し誰もがどこでも情報を得られる時代になったことで、一人一人の要望に合わせた情報が好まれるようになったのではないかと思います。

 

 

そこで今回はこのキュレーションメディアの普及のキッカケにもなった「情報社会の進歩」という背景がどう変化してきたのか、今後の変化と可能性について深堀りしていきたいと思います。

 

 

 

 

情報との関わり

インターネットが発明されたのは40年ほど前です。

当初は今ほど通信速度も速くなく得られる情報の量も限られていました。

 

それから40年が経ち、

情報社会が発展したことで情報の量が加速度的に増加しています。

誰もが触れ、作れる時代になった今、目的に達するには検索が必須となりました。

本屋で好きな本を探す時をイメージするとわかりやすいですが、

情報の絶対的な量が増えるほど、探している情報を見つけることは難しくなります。

これは情報を発信している側から考えると機会の損失とも言えます。

 

 

これを改善した最初のサービスが”ブログ”だと思います。

何か一つの内容に特化した記事を定期的に書き、それを見た消費者がそのサイトを定期的に確認するようになります。

これによって、無数の情報から欲しい情報を探す環境から、情報のまとまりを探し、そこから新たな知識、情報を得る環境へ変化しています。

 

 

次に普及したのは”キュレーションサイト”

もっと身近な言い方で言えばまとめサイトです。

情報をまとめ、共有するサイトで、企業が作っている場合があるため、より整理され、定期的に新しい情報が追加されるようになっています。

キュレーションサイトから自分に合った情報のカテゴリを探し、読む。

ブログよりも情報のまとまりを探すことが容易になり、さらに情報にたどり着きやすくなりました。

 

 

そして最近もっとも利用されているのが”キュレーションアプリ”です。

Wearやメリーなど、女性向けのファッション、美容、ライフスタイルなどに特化したアプリが多く存在しています。

これは女性の方がスキマ時間に情報収集をする傾向があるからではないかと思われます。

こういったアプリでは「若者女性」といった具合にターゲットが設定している場合が多く、ターゲットにあった情報を発信しています。

そのため、ターゲットに含まれる人は待っているだけで自分に合った情報が入ってきます。

 

また、ターゲティング広告というものも現在主流になってきています。

これはユーザーの検索履歴や閲覧履歴から気になるであろう情報を予測し発信するというものです。

検索エンジンのトップサイトなどに出てくるものと言われれば思いあたるかと思います。

また、広告とは違いますがYOUTUBEのような同じようなサービスを行っており、オススメの動画といった形で紹介しています。

これらのサービスにより、情報は能動的に集めるものから受動的に受け取るものに変わりつつあります。

 

 

今の環境と今後

技術の進歩によって情報量が膨大になるのに合わせて、利用者が情報を得るための負担が軽減されています。

企業側も興味のある利用者に効果的に情報や広告を発信することができます。

生活は簡略化され情報が適所に届くことで消費の増加も期待できます。

こういった面だけ見ると便利になっていて、いいことだけのように感じますが、

私は便利になったからこそ生じている”機会の損失”があると感じます。

 

自分に合った情報が発信されることで、自分で情報を能動的に探す機会が減っています。

それによって、今まで欲しい情報を探す過程で偶然出会った情報と触れる機会が減りました。

新たに増えている受動的な情報の獲得に関しても、

自分にあった情報が発信されているということは同時に、自分の中にない全く新しい情報の発信は少ないと言えます。

絶対的な情報は増え、情報を得ることも簡易化したことで生活が豊かになりましたが、最大限に活用することができていないのです。

 

今後の情報社会の進歩として、より利用者に合った情報を発信することも重要ですが、

“出会う機会を損失してしまっている情報をいかに届けるか”がポイントになるかと思います。

 

利用者さえまだ気づいていない“今後興味を抱く情報”を探し出し届けることで

”新規の需要や市場を開拓することができる”のではないでしょうか。

 

 

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文責:境飛翔(さかいつばさ)