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大統領選とノーベル賞から知る「情報の落とし穴」 #飛翔のクローズアップBUZZ

November 21, 2016

こんにちは!
2期生の境飛翔です。
10月から始まった「飛翔のクローズアップBUZZ」
今回は先週話題になったアメリカ大統領選とノーベル賞の話題から“普段見ている情報の落とし穴”について書いていきたいと思います。

 

 

アメリカ大統領選挙

先日ドナルド・トランプ氏の当選で幕を閉じたアメリカ大統領選挙ですが、

メディア等でトランプ氏についてのニュースを聞いた人が多いのではないでしょうか。

 

トランプ氏は政治家としての経験がなく経営者として成功してきた人物です。

それを生かしたセールストークのような演説を行っており、

強気な発言が今までの政治に不満を持っていた層の獲得に繋がりました。

 

一方、その過激な発言からあまりよく思わない声もあり、

日本では有名アーティストや俳優からの批判的な発言が多く取り上げられています。

 

 

そんな中、私が目をつけたのはこの画像です。

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これはトランプ氏の当選直後のレディーガガさんの掲げたプラカードです。

 

内容は
  LOVE
  TRUMPS
  HATE
日本のメディアでは「トランプは嫌い」と訳されています。

 

確かに一見トランプ氏批判のアピールにも見えますが、
この英文を正しく訳すと
  LOVE    愛
  TRUMPS   打ち勝つ
  HATE    憎しみ
「愛は憎しみに打ち勝つ」となります。

 

これはトランプ氏に対して皮肉を込めた言葉で、民主党のスローガンでもあります。

 

後にガガさんは自身の写真をインスタグラムに投稿し、
「私は思いやりのある国に住みたい。愛は憎しみに勝る。彼は私たちをぞんざいに分断した。今こそお互いを大切にしましょう」と呼びかけています。

こういった詳細を知ると、「LOVE TRUMPS HATE」は単にトランプ氏を批判する言葉ではなく、

国民へ呼びかける言葉であったと見ることができます。

 

 

 

ノーベル文学賞

アメリカ大統領選の影響で下火になりましたが、

ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディラン氏のニュースもまだ記憶に新しいと思います。

今回のノーベル文学賞は2つの点で話題になりました。
一つは楽曲として初めてノーベル文学賞の受賞が決まったこと。
もう一つはボブ・ディラン氏が受賞に関してコメントをせず、プロフィールからノーベル賞の記載を削除したことです。

 

このコメントをしないことに関して、
ノーベル賞委員会が「無礼で傲慢だ。」とコメントしている報道を見た人が多いのではないでしょうか。

確かに受賞したのにコメントしないのは失礼だと思いますし、違和感は感じません。

しかし、このノーベル賞委員会のコメントには続きがあります。

 

「無礼で傲慢(ごうまん)だ。”でもそれが彼ってものだ”」

 

たった一言ですが、言葉の印象を変える大切な一言です。

 

このコメントをしたノーベル賞委員会のペール・ベストベリィ氏はプロフィールからノーベル賞を削除したことに関しても

予想していなかったが、彼は気難しいようだから驚きはしなかった」とコメントしています。

日本では批判的なコメントとして報道されましたが、出来事の全体を見ると、ボブ・ディラン氏に理解を示していることがわかります。

 

 

 

出来事の全体を見るために

今回、最近の2つの話題を挙げて情報の落とし穴について書きました。

どちらも嘘の内容が報道されている訳ではありません。

これらはメディアが「出来事の一部に焦点を当てて報道する」という特色から生まれたすれ違いだと思います。

 

今の時代、ニュースで世界中の出来事を知ることができます。

SNSからも無数の情報を得ることができます。

 

しかしそれが出来事の全てではなく、あくまで一面に過ぎません。

 

情報を受け取る私たちが情報は物事の一面でしかないことを理解し、

全体を見て正確に知ることで、より情報的に豊かな世界になるのではないでしょうか。

 

私自身も物事の全体像を見ることで、自分の世界を広げていきたいと思います。

 

 

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文責:境飛翔