11月12日(火曜日)公益社団法人 日本マーケティング協会 アカデミーホールにて『第3回 ミライ・マーケティング研究会』を開催いたしました。
第3回ミライ・マーケティング研究会
①研究報告
~謎だらけのインサイトをTikTokerが直伝します~
”オタクでクリエーターなZ世代はもはや新人類”
トレンダーズ株式会社
クリエイティブDiv 事業開発グループ
TT総研代表 兼 She Share Story代表 山口夕依 氏
②学生報告
「情報が溢れている時代に若者が情報と出会うきっかけ
&情報処理の方法」
産業能率大学 経営学部 小々馬ゼミ5期生 榎本亜由美
③ダイアローグ・セッション
学生パネラー、ご参加者とともにディスカッション
TT総研(Teens Trend総研)は「今どきの10代のインサイトをとらえる」トレンド情報ポータルサイトを運営されており、若年層のトレンドやインサイトを分析するマーケティング研究機関です。
ご登壇いただいた山口夕依さんは、ご自身も約8万人のフォロワーを持つTikTokerとしてご活躍されています。
報告の中で、Z世代の特徴として”Movie Genic” “Support””Suit Us”の3つのキーワードと、コミュニケーションするための3つのメソッドについて説明いただきました。
メソッドの中のひとつである「ミームを仕込む」という捉え方は、私たちのゼミが仮説している購買モデルEIEEMのM(Mimic)、購買後にSNSに発信するのはシェアが目的でなく、「自分もやってみた」という真似ることの達成感という考え方と一致していて共感できました。また、Z世代の多くのSNSでの自己表現の事例から、Z世代に関するインサイトを数多く示唆いただくことができました。
トレンダーズ株式会社
TT総研WEBサイトはこちらです。
https://tt-soken.jp/
学生報告では3年生(5期生)の榎本亜由美から「情報が溢れている時代に若者が情報と出会うきっかけ&情報処理の方法」と題して、女子大学生がインスタグラムで情報と出会い購買へとつながっていく様子を、「ずっとときめき幸せを感じ続けていたい」想いから仮説策定した”EIEEMモデル”に沿って、(1)なんとなく型と(2)かけ算型の2つのパターンに分けて紹介、また、Z世代は膨大な情報量を処理するために「直感」が磨かれていて自分の信念や願望に合致する情報だけを処理して脳が心地良い状態にしていること。スマホを脳を拡張するメモリー機能として活用して、気になる情報を保存していることを説明しました。
*EIEEMモデルに関しては適用性調査を行い分析中です。分析結果を来年春に公開します。
ご参加者を交えてのダイアローグセッションでは、若者がよく使うワード「世界観」について議論しましたが、山口さんに拠ると、「世界観」という言葉も古くなりつつあり、若者の思考や情報処理がより「直観」的になっていることが理解できました。また、「オタク」に関しても討議しました。今の若者の間では「オタク」は特別なことではなく、むしろみんなが自分のアイデンティティとして「●●オタク」になりたいと思っていることが確認できました。(マイナビティーンズさんの調査によると、女子高校生の9割以上は自分がオタクだと思っているそうです。)
TT総研の皆さまのご報告、ご参加の皆さまのご意見から、ミライ・マーケティングの研究に有意義な示唆をたくさんいただくことができました。皆さまありがとうございました。
8月のキックオフセミナーから月例開催してまいりました研究会は
12月はお休みさせていただき、次回、第4回研究会は、2020年の1月中に開催いたします。
日程と内容が決定次第、お知らせいたします。
来年もどうぞ宜しくお願いいたします。